イピリアの最後(最終回ぇ)
 1 ・

デルタの策略に引っかかり、巨大な魔道兵器の攻撃を受けたピスキーとイピリア

ピスキーがちょっと油断をしてしまったその時!
ピスキーに向かって無数の弾丸が発射された!!!

あ、

ピスキーは懸命に避けた!!!

グシュ!グシュ!!
2発、3発と弾丸がピスキーの体へとめり込む!

ぐ・・・・

おねーたん!!!!

イピリアがピスキーに向かって走る!

い、いぴ!来るな!!!来ちゃだめなん!!!!

ピスキーはその場にがっくりと膝をついた
そして思った
残念なん・・・こんな場所で死ぬなんて思ってもなかったん
でもいいん・・・うん・・・
いぴ!いぴは助けるん!
絶対に助けてみせるん!

ピスキーは力を振り絞って立ち上がった

そして魔道兵器に向かって飛び掛った!!!

これでも食らうん!!

ガコン!!!
ドザ!!!

ピスキーは簡単に弾き飛ばされる!!!
そして壁に叩きつけらてその場に倒れた

おねーたん!おねーたん!!

イピリアはピスキーの元へと駆け寄った

おねーたん・・・だいじょうぶでふか?
こんなにいっぱい血が出てるですよ?

い、いぴ・・・

早く直すでふ、ぎふさまから貰った薬があるでふ!
これを飲むでふ!!

そういうといぴりあは何処から出したのか一粒の薬をピスキーに飲ませた
すると・・・ピスキーの傷がどんどんと癒えてゆく!!

す、すごいん!!!

その時!
ウィィィィィン!!!!
バスバスバスバスバス!!!
イピリアとピスキーの背後から銃声が聞こえた!!!
そしてイピリアとピスキーへ鉄の弾丸が飛んでくる!!!

い、いぴ!あぶないん!!!!

お、おねーたん!!!

イピリアはピスキーに覆いかぶさった!

ば、馬鹿!いぴ!何するん!はなすん!!!

バスススス!!!
グシュ!ブシュ!

鈍い音が響く・・・

う・・・・ううう・・・

そしてイピリアの顔が苦痛に歪む

い、いぴ!!!

ドバドバ・・・・

イピリアの口から大量の血液が吐き出された

いぴ!!!!!!!!!

イピリアは気を失った・・・・

いぴ!いぴ!いぴ!い・・・ぴ????

その言葉に反応したのか、ゆっくりとイピリアが立ち上がる・・・・
そしてイピリアの目が緑から白色へと変化した

ピスキーは驚いた
まったく普段のイピリアとは違う・・・・
ち、ちがうん!それどころじゃないん!!!!
いぴ!大丈夫なん!?なわけないん!!!!!!!

ピスキーは薬のせいなのか体が動かない

魔道兵器はズシンズシンとイピリアとピスキーに近寄って来た

銃弾を数十発受けたにもかかわらずイピリアは立っている
そして魔道兵器の方向を見る

おねーたんを虐めるとゆるさない・・・・

魔道兵器は右腕のアダマンアックスをイピリアに振り下ろした!!

グイーーーン!パキーーーン!!

う、うそなん!?

ピスキーは目を疑った
目の前でアダマンタイト製の斧をイピリアが手の甲で叩き折ったのだ

ギギギギギギギギイ
魔道兵器は左手の機関銃をイピリアへと撃った!!!

バススススス!!!

イピリアは全ての弾丸を体で受け止めた
だが一歩も後ろには引かずに魔道兵器の足元までやって来た
イピリアはゆっくりと魔道兵器を見上げた
そして両手を広げ、魔道兵器へと向かって掲げた

い、いぴ!?いぴーーーーー!
ピスキーが叫ぶ!!!

・・・邪悪なる者よ滅せよ・・・
我が体・・・に力を・・・
滅びなさい!

イピリアは呪文を唱えた

い、いぴじゃないん!?なんなん!?

滅!
イピリアの両腕から虹色の光が魔道兵器へと放たれた!!
その光はマジック製の魔道兵器の装甲を砕き、魔道兵器の体内で拡散した!
その瞬間に魔道兵器はバラバラになりその場に崩れ落ちた
そしてイピリアも・・・・

ピスキーはなんとか這い蹲ってイピリアの元へ行った

そしてイピリアを抱えた

いぴ?いぴ?返事するん!!!

するとイピリアはゆっくりと目を開いた

ぴすきおねーたん・・・・

いぴ!傷!傷をなおすん!!!!
薬!薬どこなん!!!
ピスキーは懸命に薬を探した!

お、おくすりはそれが最後・・・でふ・・・

ガーン・・・・・

ピスキーは回復魔法を懸命に唱えた!
いぴ!助かるん!

いぴりあはね・・・おねーたんが・・・すきでふよ・・・

こくく・・・
判ってるん
おねーちゃんもいぴちゃんが好きなん・・・・大好きなん・・・・
だから元気になるん・・・・

ピスキーの目から大粒の涙が零れ落ちた

イピリアはニコリと微笑んだ

えりあるさま・・・に・・・・伝えて・・・ほしい・・・でふ

元気になって自分で言うん!!!

すきだったでふ・・・・

こくく・・
わかってるん!イピリアはエリアルさんと将来結婚するん!

だい・・・すき・・・

わかったん、もうわかったん、いいん・・・もいいん・・・

おね・・・た・・・・ん

いぴ・・・いぴ・・・・

ピスキーが唱えた回復魔法はまったく効果を発揮できなかった

ばい・・・ばい・・・・で・・・・・ふ・・・・・・

イピリアはゆっくりと目を閉じた

いぴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
死んじゃだめなん!
なんでなん!
目を開くん!
いぴ!
いぴ・・・・
い・・・ぴ・・・
うぁぁぁぁぁぁぁん

ピスキーは激しく泣いた
そして怒りに震えた

デルタ!許さないん!絶対許さないん!
この命に代えても倒すん!
絶対・・・絶対なん・・・・
いぴ・・・・仇はとるん・・・

ピスキーは涙を拭くとイピリアの亡骸を背負って洞窟の奥へと突き進んで行った・・・・



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